【d!】心まで、透明化してよ (ページ14)

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14話ページ14

数日後

tn「…」

？「さっさとしね」
「いｯ…」

tn「…」

相変わらずAに対する
差別によく似た躾は終わらない。

《無能》だから仕方がない

それは頭の大半が理解している
無能だし、俺らを傷つけたんやから
仕返しをされても仕方がない

「いｯひゅｯ…」

tn「…」

俺の左手が、彼女に向かって伸びていく
このままだと彼女に触れてしまうかもしれない

と思っていたのに

rp「Aさん！」
rp「と、とりあえず部屋行きますよ、」

tn「…」

勇敢な後輩が、連れていった。
俺の左手は空をきって

帰る場所が見つからへん

tn「…A、」

無能、ちゃうんやろ…、、

──
レパロウの部屋

rp「こ、れくらい…すかね」
rp「痛いとことかありますか？」

躾は、終わらない。
最近は酷くエスカレートし
内出血が破裂するのも増えてきた

このまま手遅れになる前に、
俺が何とかしなければ

「ない。帰る」

rp「Aさん、このままやとほんまに
…死んでしまいますよ」
rp「手遅れになる前に、なんとかしましょう、」

rp「先輩方の中には、貴方を無能やないって知ってる人いると思うんです！」
rp「その人に頼んで、誤解を解いてもらえれば」

そうしたら、貴方の今の状況が
かわる。

しかし、彼女は最後の。までは
聞かず俺を遮って

「そんなのいない。いらない」
「帰る。もう関わらないで」

rp「…」

「…ごめん」

rp「え、」

扉が閉まる直前
確かに聞こえた彼女の謝罪の声は

今までに聞いたことがないか細い声だった

何に、謝ったんだろうか

…

rp「…ほ、んまは無能やないくせに」
rp「…絶対助けますからね」

Aさん

─

トントンの部屋

tn「…」

数日かけて調べた結果
Aは、自身に与えられた書類以外も
こっそりしてくれてたことが分かった
繁忙期故に気づかんかったけど
あいつは、任務もあるのに。

…

Aは、無能、やないのか、？

半年間の価値観が倒錯しかけ
頭の中でヘドロがぐにゃぐにゃと
侵入している。気持ちの悪い感覚だ

tn「…とりあえず、…とりあえず…」

ぼやけた視界の中で何度か
それを言ったあと
俺の頭は机に音立てておちた