【d!】心まで、透明化してよ (ページ30)

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30話ページ30

施設内

「…」

今回の任務は、国の反覆を
企てていると情報が入った組織に侵入し
証拠となるデータを盗みだす

私は、無能だがショッピ様はこういうの
得意だから今回も大丈夫だろう。

用意された裏口から見える景色に
敵はいない。油断している

足音を殺して中に侵入。監視カメラは
ロボロ様が一時的に差し替えてくれている

ショッピ様の後に続いて無能も
狭い廊下をかけていく。不自然なほどに
人が少ない。

…

バレてる、？

いや、それはないな
《こういう任務は、幹部間でしか共有されないのだから》

───
情報統計室

「…」

syp「…羽目られました？」

中は、もぬけの殻。余りの静寂に
無能でもこの状況の滑稽さに気づいたらしい

起動してないパソコン
ダミーの書類
そして、至る所から感じる

視線

syp「ｯさっさと、退散しますよ」

「…ショッピ様」
「ここは、出入口一つだけでしたよね」

syp「…あー、なるほど？」

なるほど

袋小路ってやつか

俺らの任務の作戦は《誰か》によって
漏洩し、ここの奴らは手に入れた情報をもとに

ここから拠り所を移し、そして俺らを
殺すように準備してきたってことか
《誰か》を心の底から恨みながら、
アサルトライフルの弾丸を確認

無脳さんも、同じことをしていたから
方向性は一致してるんだろう

syp「死んだら、死んだと言ってくださいね」
「わかりました」

syp「…出て来いや、さっさと」

重厚な扉が、引きずる音をたてて
双方向に開かれる。奥から銀色の
銃口が無数に展開しており

息を飲んだ。

syp「くそｯ！」

あいつらは、俺らを生かすつもりは
ないらしい。無数の弾丸が空間を
切り裂きただの部屋が戦場に成り代わった

火炎放射が鉄製の壁に打ち付けられる
相打ちも厭わない覚悟の炎や

《すでにボロボロ》のAさんは、
俺のサポートしか出来ないらしく
隅で1人ずつ殺している
それはアリを殺すと同じだろ、埒があかへん

グレネードランチャーをかましたが
あいつらの大群は消えへん
かくなる上は、こちらも相打ち覚悟で
手榴弾を埋め込むか

「怪我、ありませんか？」
syp「あんたに言われたくないっすよ！」

なんで《血だらけの》あんたに
言われなきゃあかんのか
てか、そんなに下手やったか？

あんたはゾムさんの同期で
暗殺が得意やったやん

なんで、…ほんまに

無能になってもうたん、？