【d!】心まで、透明化してよ (ページ4)

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4話ページ4

sha「キレてやんの！頭悪い奴は短気ってホンマなんやな」
sha「んじゃ精々死なんよーになー」

「…あ、」

彼がいなくなって数分。自分の
肩に深い切り傷があることに気づいた
鋭利な刃物だったから痛みがなかったのかな

とりあえず、ティッシュでも貼っておこう

───
翌朝

ut「はーー、いってぇ」
zm「なんや大先生。昨日はお盛んやったん？」
ut「ほんまやで。あいつ姫やから俺が動かんとあかんし」

zm「んでも平気やろ」
ut「いｯだｯ?!湿布貼ってんねん！」
zm「え、湿布もっとるん？」

ut「ほら、例の《透明人間》ってやつ」
zm「あー」

俺らの城には最近、《透明人間》という
正体不明の存在がいる。言うても

湿布やったり、遅刻しそうなヤツの
扉をノックしたり、

困った時に必要なものを用意してくれる
変なやつ

ま、アイツらの誰かが水臭くていえへんだけや
きっと

zm「今日の朝飯あいつかよ」
ut「食えるやつやとええわ」

数メートルある先の厨房に聞こえる
警告。奥の無能は耳も悪いのか
なんも反応してこんへん

zm「はｯ、…さっさと出ていけばええのに」

───
厨房

ht「だってさ、言われてんじゃん」
「…そうですか」

ht「自覚してんの？なら出ていけば」
「…そうですね。」

ht「…」

無能は、トロイし馬鹿
俺が遠回しにでていけと伝えても
ノコノコと玉ねぎを切っている始末

ht「さっさと出ていって欲しいんだけど」
「…17人分を1人で作るのは、貴方様でも大変かht「いいから。」

ht「目障り」
「いｯ」

ht「…汚い」

持ってた包丁を取り上げ
玉ねぎの代わりに無能の手の甲に
突き刺す

叫びもせずただ涙を落とす無能に
最上級の嫌悪感が喉を突き刺す

「…失礼、します」

ht「ふぅ…てことで、あいつは飯抜きな」

俺の邪魔したんだから
…

…

ht「…いや、あいつが悪いんだ」

《あいつがあんなことをしたから》

俺らはこうやって始末しなくちゃ
いけないんだ。あいつのせいだ

あいつのせいだ

───

私の逃げ場はあまりない

───
外庭

「ごほｯ、…いや、」
？「誰が対抗していいっていったか？？」
？「ほんｯと、ちる様に迷惑かけやがって」
？「幹部のくせにこんなに《弱い》とか」
？「終わってんだろ」

「…」

ちる様の直属の兵士は時折私を
《躾》にくる。気が済むまで殴られ
酷い時は気を失う

痛い