あの爆弾魔に終止符を。【d！】 (ページ13)

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瓦礫13 ページ13

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昼休憩が終わる頃、私は誰もいない静かな社長室で天井を見上げていた。
特にこの行動自体に意味はないが、この部屋の主である社長さんは商談だかなんだかで席を外している。それに訓練の道連れにしようと思っていたシャオロンは無事逃げやがったようだ。

まぁ、半分冗談だったから別になんとも思わないが。

ぼうっと天井のシミでも数えようかと思っていると、数回ノックされた後扉が開く。
間延びした声と共に入ってきたのは、なんだかんだ久々に顔を見る部長。手元の書類を見ながら扉をあけたのか、社長がいない事と私が天井を見つめていることに驚いていた

kn「うお…なにしとんA」
『トントンさん待ってます。体術訓練あるらしいので…』
kn「あれか、怪我せんようにな」
『部長も護身術できるんですか？』
kn「それなりにな」

そういって社長室の本棚からファイルを取り出して隣にどっかりと腰掛けてくる。目の前にもソファはあるのに、隣に腰掛ける必要はあっただろうか。この人時々距離感バグ起こすから困る時がある

部長はどうやら気にしていない様子で、雑談を交えつつ手際よく書類を分けていく。部長は正直心置きなく話せる相手ではあるが、そのせいでプライベートな情報をこぼしてしまいそうになる。まぁ、聞かれたところでなに一つ弊害はないのだが…
なんだか物事に集中できず適当に相槌を打っていると、神妙な面持ちの部長がこちらを見つめていた…

kn「＿＿、Aはどう思ってるん？」
『え』
kn「お前の意見が聞きたいわ」

まずい、なに一つとして聞いていませんでしたなんて言い出しにくい。なにやら真剣な話をしていたようで、あまり見たことない顔つきの部長。とりあえず肯定しておこうかと思ったが、意見が聞きたいと再度釘を刺される。

ここで変に肯定したり否定して、思いもよらぬ方向に話が進むのだけは避けたい。自分の首を絞めたくない

そうなると、どちらともつかない答えを出せばいいわけで…部長は私が意見言えるように二択ではなく自由選択にしてくれている…それをうまく使ってこの話を終わらせようと思う。

『どうでもいいですかね、部長には申し訳ないですが興味ないもので…』
kn「…ほうか。お前も根本はなにも変わっとらんのやな」
『へへ』
kn「褒めとらんわ」

どうやらうまく躱せたようだ…危機一髪。どこか浮かない表情を見せる部長の姿は、きっと求めていた回答とは違ったものだったのだろうとなんとなく察しがついた。

―――

kn「自分の命が狙われてるん、Aはどう思ってるん？」