あの爆弾魔に終止符を。【d！】 (ページ7)

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瓦礫7 ページ7

…

sha「え、俺説明しとらんかったっけ？」
『してたら入る前に逃げてたけど？』

だって一緒に仕事したかってんもん！と頬を掻きながら笑うシャオロンに対して、心底呆れた視線を向ける。情報を隠して騙すように入らせるのと、すべて知った上で入るという点では大きな差がありすぎる。私は前者だった訳だが、情報を与えられた状態だったら真っ先にハローワークに向かっていたことだろう。

sha「でもここの仕事もやりやすいやろ？前とそんな変わらんと思うし」
『そりゃあ書類仕事だけならまだいいよ、書類内容はさておきだけど。でも外回りは圧倒的に性に合わない！』

そう、書類仕事だけならまだ目を瞑れた。少し内容が独特で理解したくないようなことが書かれているだけだったから。それくらいならまだ良かったのだが、問題は定期的に行われる外回りだった。

その名の通り、外に出て取引先やお得意様に挨拶と売り込みをするだけかと思っていた。いや、そんな考えをした私が甘かったのかもしれない。

実際は明らかにカタギのものではないであろうお宅や事務所に訪問し、新たな契約の提示や更新を持ちかけるものだった。そして何故かわからないが、新人である私の紹介も挟んでくる。絶対にいらないだろうこれに関しては

社長さん曰く、勘違いして変な事に巻き込まれないようにするためと言っていたが、本人の意志とは関係なく名前を紹介されるのは抵抗しかない。
とあるお家の組長らしき人は、品定めをするような視線のあとに了承してくれたが…。
他の人の反応は明らかに私を弱みを握れる都合のいいカモとして見ているような視線を向けてきていた。

そりゃ私みたいなやつが急に現れて甲斐甲斐しく紹介なんてされたら、いい鴨と思われて当然だ。そんな品定めされるかのような視線を定期的に浴びては、外回り中に同行する相手が基本社長さんなんだ。疲労困憊もいいところだろう。

sha「まぁ、外回り言うてほぼ相手さんに釘指して回ってるようなもんやからな」
『釘指しても意味ないような相手しかいないのに…』
sha「まぁ、普通ならそう思うよな。でも俺らは仲介人的立ち位置、つまり？」

相手の弱みを握っている。

そう考えれば釘を差して回るのも納得がいく行動かもしれない。たとえ相手に下に見られたとしても、余計な行動を取らせないための弱みはこちらが握っているんだ。相手も下手に手を出してくることはできないだろう

『どちらにせよ嫌なもんは嫌なんだけど』
sha「眉間にシワより過ぎ、跡つくで」